鉄骨倉庫ができるまで⑤仕口について

サイコロ

今度は柱と梁をつなぐ仕口(建築部材の接合)について書きます。

これはサイコロと呼ばれているものです。角パイプ鋼管に裏当てがねを入れダイアフラムと呼ばれる切板を溶接して作られています。非常に建物の中で強度が必要な重要な部品です。加工方法も工作基準で決まっており、溶接した個所は、完全溶け込み溶接でおこなわれます。溶接後も自社での超音波探傷検査、外観検査を行い、社外の第三者での外観検査、超音波探傷検査が行われます。検査は仕口だけでなく、完全溶け込み溶接で接合が行われた部材でも行われます。建物強度と重要なかかわりがあるからです。簡単に作り方を紹介いたします。

開先加工済角パイプ鋼管

最初に、開先加工を行った角パイプ鋼管をとり寄せます。この内側に裏当てがねをあて、組立溶接します。裏当てがねはノッチがついており既定の開先隙間になるようになっています。

裏当てがね
開先隙間検査

組立溶接が終わったら開先加工の検査を行います。規定の隙間、角度になっているか確認します。確認後ガスシールド半自動溶接機にて多層溶接を行います。

溶接が終わり、充分冷めたら、超音波探傷検査を行います。欠陥があった場合、溶接をエアーガウジング(ハツリ)という方法で取り除き、再溶接しないといけないためです。もちろん再溶接後も探傷検査は行います。

超音波探傷器を使い資格保持者が検査します。